鶏ちゃんをめぐる様々な話題
東日本大震災被災地の子どもたちの心身のケアの一環として、宮城・気仙沼の子どもたちを岐阜に招く「東北キッズ支援」活動をしておられる皆さん方が、今年は被災地を訪問されるということで、鶏ちゃん合衆国から鶏ちゃんを提供させていただきました。
岐阜から出向かれた皆さんは、気仙沼市大谷小学校の仮設住宅で被災地の現状や震災当時のことについてお話を聞かれた後、昨年、ホームステイで岐阜に来た子どもさんたちとのバーベキューで鶏ちゃんを楽しまれました。
気仙沼の子どもさんたちは、最初、「ニワトリちゃん?」と言いつつも、ワイワイガヤガヤ、美味しく楽しんでいただいたとのことです。
鶏ちゃん合衆国では、長野県松本・塩尻地方の鶏肉郷土料理「山賊焼」との交流を始めました。10月11日(金)に、山賊焼を考える会などの皆さんが岐阜市においでになり、鶏ちゃん合衆国の役員で交流会を行いました。
交流のきっかけは、毎日新聞に掲載された都竹国務長官の鶏ちゃん合衆国についての記事を読んだ本郷鶏肉の山﨑肇社長が電話をくださったことから始まりました。その後、資料をお送りいただいたりする中で、ぜひ連携していきましょうという話しが持ち上がり、まずは顔合わせをと、今回の交流会に至ったものです。
山賊焼は、ニンニクなどの入ったタレにつけ込んだ大きな鶏肉に片栗粉をつけて油で揚げるという郷土料理で、長野県松本・塩尻地方に伝わっています。鶏ちゃんとは焼くか揚げるかの違いはありますが、いずれもタレを重視した鶏肉の郷土料理であるという点で共通項があり、北アルプスをはさんで東西という地理的な近さもあり、親近感がわきます。
この日の交流会では、今後の連携の取り組みとして、3月の山賊焼の日のイベントに鶏ちゃん合衆国として出店を行うほか、鶏ちゃん合衆国の交流会に山賊焼を登場させ、ファンを増やしていくことなどの取り組みを行うことで合意。また、合同の鶏供養なども行い、盛り上げを図ろうということでも一致しました。
10月26日に開催予定であった岐阜県農業フェスティバルで友好条約の締結を行う予定でしたが、台風で中止になったことから、こちらは別に機会に実現したいと思っております。
当日の交流会の様子は10月30日の岐阜新聞に大きく掲載していただきました。
秋晴れの9月19日(木)、昨年に続き、大阪の寝屋川市立第四中学校の2年生(103人)が下呂市へ体験型修学旅行に訪れました。
飛騨萩原宮田地区にある「龍の瞳」の田んぼでは稲刈り体験プログラムが組まれ、生徒12人が参加。鶏ちゃん合衆国から長尾伴文大統領と「肉の天狗」の戸谷吉之社長が昼食の設営を手伝いました。
朝から生徒たちは地域のお年寄りを先生に、カマを手に持ち生れて初めて稲を刈り、束ね、ハザ掛けまでを体験しました。
汗を流した後の楽しみは昼食。豪華な料理はなく農家の庭で「龍の瞳」を釜で炊き、おかずは鶏ちゃん焼きと味噌汁だけというシンプルなものです。
それでも食はすすみます。昨年は「この鶏ちゃんを発明した人は誰ですか。ノーベル賞級の工夫おかずで、大阪で売ったら絶対に儲かると思います」との感想が出ていました。今年は龍の瞳が盛られた茶碗に鶏ちゃんを乗せ、「鶏ちゃん丼」にして食べた生徒が多かったようです。
翌日20日(金)は寝屋川中学の2年生は飛騨萩原天領朝市に出て、売り子も体験しました。その朝市には生徒たちが作成した寝屋川&下呂パネルも展示されましたが、生徒さんたちは郷土料理としての「鶏ちゃん」についてかなり調べて知識を持っていました。
第5回全国高校生観光プランコンテスト「観光甲子園」の本選が8月25日(日)、神戸夙川学院大学アリーナで開催され、岐阜県勢として初めて出場した岐阜県立益田清風高校の観光プラン~親子で羽ばたく「鶏ちゃん」めぐり、『心もカラダも温(ぬく)とまろ~!』が優秀賞の日本ホテル協会会長賞を受賞しました。
今回の観光プランは、昨秋から鶏ちゃん合衆国の長尾伴文大統領が観光産業系列の2年生、3年生の授業サポートに入り、生徒と一緒に鶏ちゃん風土を探りながら新しい地域研究の実践に取り組んでいる一環として作成されたもの。プランの作成にあたっては、下呂温泉の現状を調査し、「観光客自体が郷土料理である鶏ちゃんを知らない」ことや「鶏ちゃん販売店舗に若年層が少ないこと」などの状況を指摘したうえで、「小中学生の子どもと親の2人ペア」をターゲットとした体験学習を交えた1泊2日のプランを提案しました。
1日目は鶏ちゃん合衆国の協力で鶏ちゃんとは何かを学ぶ講座、食育体験として、養鶏場での飼育体験や施設管理者との座談会などを行い、夕食には鶏ちゃんという日程。2日目は、下呂市萩原の天領朝市に参加し、自然体験ツアーとして、「ぎふの宝もの」である「小坂の滝めぐり」を加えるというコース。最後には鶏ちゃん合衆国のパスポートがもらえるという内容になっています。
さらに、ツアー客向けの鶏ちゃん商品の開発や、下呂温泉内の旅館跡地を活用した「下呂元気鶏ちゃん専門学校」や「鶏ちゃんおもしろ学習センター」の整備も提言しています。
本選は、全国各地の国公私立高等学校75校(136プラン)の中からプラン書類審査で選ばれた10校によってプレゼンが行われました。10校に選ばれる審査基準は企画の視点が斬新であること、地域魅力が効果的に盛り込まれ活性化するプランか、消費者視点が重視されているか、費用対効果が適切か、企画に説得力があり論理的であることで、そのレベルはかなり高いものでした。
本選に出場したのは益田清風高校総合学科観光産業系列で学ぶ3年の田口裕太さん、間佑里子さん、2年の桂川みのりさん、船渡帆乃香さんの4人。 本選会場となった神戸夙川学院大学アリーナは午前8時30分の開場で、指導にあたった鶏ちゃん合衆国の長尾伴文大統領が同行補助として参加しました。
9時30分から開会で、10校に選ばれた出場生徒が校名入りプラカード嬢に誘導され入場。 益田清風高校生徒は下呂温泉いで湯デザインの法被に、鶏ちゃん合衆国のシンボルキャラクターである鶏笠を肩にかけ、白色鶏ちゃんキャップを被ったファッションでひと際目立ち、その格好でプレゼンに挑みました。
会場は各高校の関係者に神戸夙川学院大学の学生、一般高校生、さらには本選見学のための方々で満員でした。 審査委員の10人が壇下に並びます。プレゼンテーションの持ち時間は12分で、益田清風高校は10校のうち6番目の発表順でした。
益田清風高校のプレゼン人数4人は少ない方で、他校は6~8人が多く、10人以上という学校もあり、演劇風でのパフォーマンスも目立ちましたが、益田清風の淡々とした口調で愛着を込めたその姿は感動的でした。