第5回全国高校生観光プランコンテスト「観光甲子園」の本選が8月25日(日)、神戸夙川学院大学アリーナで開催され、岐阜県勢として初めて出場した岐阜県立益田清風高校の観光プラン~親子で羽ばたく「鶏ちゃん」めぐり、『心もカラダも温(ぬく)とまろ~!』が優秀賞の日本ホテル協会会長賞を受賞しました。
今回の観光プランは、昨秋から鶏ちゃん合衆国の長尾伴文大統領が観光産業系列の2年生、3年生の授業サポートに入り、生徒と一緒に鶏ちゃん風土を探りながら新しい地域研究の実践に取り組んでいる一環として作成されたもの。プランの作成にあたっては、下呂温泉の現状を調査し、「観光客自体が郷土料理である鶏ちゃんを知らない」ことや「鶏ちゃん販売店舗に若年層が少ないこと」などの状況を指摘したうえで、「小中学生の子どもと親の2人ペア」をターゲットとした体験学習を交えた1泊2日のプランを提案しました。
1日目は鶏ちゃん合衆国の協力で鶏ちゃんとは何かを学ぶ講座、食育体験として、養鶏場での飼育体験や施設管理者との座談会などを行い、夕食には鶏ちゃんという日程。2日目は、下呂市萩原の天領朝市に参加し、自然体験ツアーとして、「ぎふの宝もの」である「小坂の滝めぐり」を加えるというコース。最後には鶏ちゃん合衆国のパスポートがもらえるという内容になっています。
さらに、ツアー客向けの鶏ちゃん商品の開発や、下呂温泉内の旅館跡地を活用した「下呂元気鶏ちゃん専門学校」や「鶏ちゃんおもしろ学習センター」の整備も提言しています。
本選は、全国各地の国公私立高等学校75校(136プラン)の中からプラン書類審査で選ばれた10校によってプレゼンが行われました。10校に選ばれる審査基準は企画の視点が斬新であること、地域魅力が効果的に盛り込まれ活性化するプランか、消費者視点が重視されているか、費用対効果が適切か、企画に説得力があり論理的であることで、そのレベルはかなり高いものでした。
本選に出場したのは益田清風高校総合学科観光産業系列で学ぶ3年の田口裕太さん、間佑里子さん、2年の桂川みのりさん、船渡帆乃香さんの4人。 本選会場となった神戸夙川学院大学アリーナは午前8時30分の開場で、指導にあたった鶏ちゃん合衆国の長尾伴文大統領が同行補助として参加しました。
9時30分から開会で、10校に選ばれた出場生徒が校名入りプラカード嬢に誘導され入場。 益田清風高校生徒は下呂温泉いで湯デザインの法被に、鶏ちゃん合衆国のシンボルキャラクターである鶏笠を肩にかけ、白色鶏ちゃんキャップを被ったファッションでひと際目立ち、その格好でプレゼンに挑みました。
会場は各高校の関係者に神戸夙川学院大学の学生、一般高校生、さらには本選見学のための方々で満員でした。 審査委員の10人が壇下に並びます。プレゼンテーションの持ち時間は12分で、益田清風高校は10校のうち6番目の発表順でした。
益田清風高校のプレゼン人数4人は少ない方で、他校は6~8人が多く、10人以上という学校もあり、演劇風でのパフォーマンスも目立ちましたが、益田清風の淡々とした口調で愛着を込めたその姿は感動的でした。